No.14 木村智彦 平成21年度公式メッセージ

平成22年3月13日(土)

1.始めに   気候、春の慶びなど

2.保護者へ   「お慶びの言葉」

3.生徒へ

@中学校の思い出

 64名の皆さん、非常に良く頑張ってくれました。「ご卒業、おめでとう」。健康で卒業式まで来られたことが「素晴らしいこと」です。特にこの学年は共学初年度学年でした。それだけに皆さんも特別な感慨があるでしょう。大変仲の良い学年だったと思います。

 それだけに校長として諸君には特別な思い入れがありました。君らが在学中になんとか「運動会」をと思ってこれも再開し、そして「耐寒行事金剛山登山」も行事化しました。又千早赤阪村の多聞尚学館で「宿泊合宿」をしたことも良い思い出になっていると思います。

 中学校時代は「外を見聞し、色々な行事をこなすことでしなやかでそして優しい心根が育まれるもの」です。それを信じて私は新しい浪速中学校を今再構築しており、その幾ばくかを君たちに味わって貰いたいと私は考えたのです。君たちのために共学校に相応しい「新しい校歌」も作りました。

A高校生活とは

 4月からは晴れて高校生、「義務教育が終了」し、「少しだけ大人の世界」に近づきました。浪速高校に進学するもの、他の高校に進学するもの、君たちの進路は様々ですが、何処に進学しようとも「新しい舞台が」が君たちを待っています。高校生活は人生の最も多感な時期で、人生で最も思い出に残る時期です。一言で言うと「高校生活は面白い」と思います。逆に言えば「面白くしなくてはならない」ということです。

 もう一つの特徴は「自由の拡大」の代償に「自己責任」が問われることになります。それは中学生などの比ではありません。

  • 色々なタイプの生徒が、多くの中学校から集まる、
  • 教科の幅が広がる16科目以上あるかも知れません。
  • 部活動も本格的となりその数も多くなる
  • 学校行事の質が変わってくる、等々です。

 もう一つ大きく異なるのは、学校の勉強です。義務教育と違うのは「履修制」でした。授業に出ていれば良かったのですが、高校は違って「単位取得制」だということです。単位が取れなければ「原級留置」、通称「留年」と言って1年から2年、2年から3年に進級できなくなり、場合によっては「卒業も出来ない」ということがあることです。日本全国、日本の高校はそのようなシステムで運用されています。これを知らねばなりません。又出席日数も重要な要素です。まず学校にで出てくることが大切です。

 そして知識を増やさなければ成りません。高校生時代の知識は一生のものです。教養ある人の基礎はすべて高校3年間で身に付くものと私は見て言います。そして覚えなければなりません。まず覚える、真似ることから全ては始ります。

 基本的に高校時代は「大学選択の前段階」だと言うことです。高校3年間で大学を決め、社会での職業を選択する前段階ということもできます。高校3年間は自己の将来を決めるための影響度合が極めて大きいと言うことです。どの大学に進み何を学び研究して社会で何をするのかが高校生活の個人的なテーマとなります。

 しかし「勉強だけでは駄目です。」司馬遼太郎先生は君たちに言っています。

B司馬遼太郎先生の教えから 「21世紀に生きる君たちへ」

 大阪の生んだ歴史家であり、小説家の司馬先生が「21世紀に生きる君たちへ」という本の中で言っておられる言葉を紹介します。その一部から:

 自分には厳しく相手には優しくという自己を確立しなければならない。21世紀においては特にそのことが重要である。自己中心に落ち入ってはならない。人間は助け合って生きているのである。自然物としての人間は決して孤立して生きられるようにはつくられていない。このため「助け合う」ということが人間にとって大きな「道徳」になっている。「他人の痛みを感じる」ことと言ってもよい。「やさしさ」と言っても良い。これらは「訓練」で身に付くものだとも言われている。そして同時に人間は「頼もしさ」ということも必要だと先生は言われています。頼もしい人格を持たねばならない。男女とも頼もしくない人間にも模力を感じないのである。「頼もしい君たちになってほしい」と司馬先生は、21世紀に生きる君たちへ言葉を残されているのです。

Cはなむけの言葉

 君たちは「浪速中学校で3年間学んだ生徒たちである」「大切な、大切な将来ある生徒たちである。」体を鍛えてしっかりと勉強して素晴らしい高校生活を送ってください。そして「頼もしい君たち」に育って欲しいと思います。何名かの生徒は他の高校へ進学するがそこで頑張って浪速中学を卒業した誇りを忘れず頑張ってください。

 もう一度、高校生活は「自己責任」ということと、「自分を鍛える」ということが大切なことです。鍛えるとは「自己に厳しく他人に優しく、そして頼もしくなる」ことです。学校の「授業を大切」にしながら多くの友達と触れ合い、立派な人間になるための基礎基本を学習することが高校生活の目的であり同時にそこに喜びがあります。

 誰にもチャンスがあります。そのチャンスを物にするかどうかが分かれ目なのです。そのためには夢から志に変えてそれを持たねば成らない。自らの手でチャンスを物にするにはやはり「努力が必要」です。

 浪速高校に進学する生徒は更に楽しみが大きくなるでしょう。徹底的に鍛える方針としていますが、新たに作った「多聞尚学館」と「武道館」が出来ます。そして堺市に多目的グラウンドが完成します。

 一生に一度思い切って勉強する時期が高校時代だと思います。この高校時代の勉強量が皆さんの人生を彩るものになります。心と体と頭を鍛えて「行ける大学ではなくて、行きたい大学に進む」ことを目標としてください。

 皆さんの高校生活が楽しくて有意義なものであることを祈念致し、卒業のお祝いの言葉と致します。